令和8年12月25日 施行/こども家庭庁の一次資料に基づく整理

こども性暴力防止法、
あなたの施設・事業は何をすべきか。 学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律(令和6年法律第69号)

この法律の対応は、「義務対象事業者」と「認定対象事業者」で、期限も手続も大きく異なります。 まずご自身の区分を確認し、それぞれの専用ページで、施行までに必要な対応をご確認ください。

施行日まで

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令和8年(2026年)12月25日 施行

まずはここから:あなたの施設・事業はどちらですか

3問以内の質問で、義務対象・認定対象・対象外の目安を判定します。判定の根拠となった条文・資料も表示します。

判定の前に:区分は「公立か民間か」では決まりません

法令に基づく認可等を受けて教育・保育等を提供する事業者が義務対象、法令に範囲が定められていない事業や届出により行える事業が認定対象です。 そのため、私立学校法人が運営する学校は義務対象であり、公設公営の放課後児童クラブは認定対象になります。

出典:こども性暴力防止法に関するQ&A(令和8年4月22日・こども家庭庁)3-1、3-2

区分は「認可等の有無」で分かれます

義務対象と認定対象の分かれ方 児童等に教育・保育等を提供する事業のうち、法令に基づく認可・指定等を受けているものが義務対象事業者、受けていないものが認定対象事業者となります。 児童等に教育・保育等を提供する事業 法令に基づく認可・指定等を受けているか 公立か民間かでは決まりません 受けている 受けていない 法第2条第3項 義務対象事業者 申請は不要。施行日から 当然に義務が発生 法第2条第5項 認定対象事業者 認定申請は任意。認定を 受けると義務が発生
私立学校法人が運営する学校は義務対象、公設公営の放課後児童クラブは認定対象です。届出により行える事業も認定対象側に分類されます。
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パターン別の専用ページ

区分が既にお分かりの方は、こちらから直接お進みください。

どちらの区分でも、求められる中身は「規程」と「運用」です。

義務対象・認定対象のいずれであっても、就業規則・服務規律の整備、研修の実施、相談体制の構築、情報管理規程の策定という実務が必要になります。 違いは、その義務がいつ・どのように発生するかという点にあります。

2区分

義務対象/認定対象
手続も期限も異なります

3本柱

犯罪事実確認・安全確保措置
情報管理措置

5年

犯罪事実確認の再確認周期
(両区分共通)

3万円

認定申請の手数料
(1事業あたり・電子申請)

20年

拘禁刑の実刑の場合の
特定性犯罪事実該当期間

義務対象事業者

学校設置者等の方へ

幼稚園・認定こども園・認可保育所・小中高・特別支援学校・児童福祉施設・指定障害児通所支援事業・児童館 など

  • 認定申請は不要。施行日から当然に義務が発生
  • GビズIDは令和8年4月末までに取得が必要
  • 施行時現職者の確認期限は令和11年12月24日
  • 施行時現職者の研修は原則として施行前まで
  • 施行後は年1回の定期報告あり
  • 違反時は公表・是正命令・認可取消し・刑罰の対象
義務対象事業者向けページを見る
認定対象事業者

民間教育保育等事業者の方へ

学習塾・スポーツクラブ・音楽教室・フリースクール・放課後児童クラブ・放課後子供教室・認可外保育施設・幼児教育類似施設 など

  • 認定申請は任意。ただし認定後は義務が発生
  • 申請開始は令和8年12月25日から
  • 手数料は1事業あたり3万円(電子申請。書面は3万1,500円)
  • 審査期間は1〜2か月程度
  • 認定時現職者の確認期限は認定日から1年
  • 認定でこまもろうマークの表示が可能に
認定対象事業者向けページを見る

「自社がどちらか判断できない」「両方に当てはまりそう」
複数事業の併営や、認可の有無が微妙なケースは、区分の切り分けから実務が始まります。保育・教育分野を専門とする社会保険労務士がご相談に応じます。

区分の整理から相談する

制度の概要:5分で全体像をつかむ

この法律が事業者に求めているのは、大きく「犯罪事実確認」「安全確保措置」「情報管理措置」の3本柱です。

1

犯罪事実確認

こどもと接する業務の従事者について、特定性犯罪事実該当者かどうかを、こども家庭庁から交付される犯罪事実確認書により確認する手続です。

確認書の交付には日本国籍者で2週間〜1か月、外国籍者で1〜2か月程度かかります。内定前の確認はできません。

2

安全確保措置

日頃からの未然防止・早期把握と、疑いが生じた場合の調査・保護支援・防止措置の体制整備です。

具体的には、服務規律の整備、従事者研修、日常観察・面談、相談窓口の設置と外部窓口の周知、報告・対応ルールの策定と周知が求められます。

3

情報管理措置

犯歴という極めて機微な情報を扱うため、情報管理規程の策定と、組織的・人的・物理的・技術的な管理措置が必要です。

犯歴をみだりに他人に知らせた場合、法に基づく刑事罰が科されるほか、民事上の損害賠償請求の対象にもなり得ます。

犯罪事実確認は「内定してから」しか始められません

犯罪歴は極めて機微性の高い個人情報であるため、対象業務に従事することが決定していなければ確認を行えません。 つまり次の順序が固定されており、従事開始日から逆算した採用計画が不可欠になります。

  1. STEP 1

    内定

    従事することが決定。内定前の確認はできません。

  2. STEP 2

    交付申請

    こまもろうシステムで事業者・従事者が入力し、戸籍等を提出します。

  3. STEP 3

    事前通知

    該当という結果の場合、事業者への交付前に本人へ通知。2週間以内に訂正請求が可能です。

  4. STEP 4

    確認書の交付

    日本国籍者で2週間〜1か月、外国籍者で1〜2か月程度かかります。

  5. STEP 5

    従事開始

    新規従事者は、従事開始日までに確認を終えている必要があります。

出典:こども性暴力防止法に関するQ&A(令和8年4月22日)6-1〜6-15/施行ガイドライン Ⅵ.安全確保措置(犯罪事実確認)

安全確保措置は「日常」から「事案発生時」までの重ね合わせ

① 未然防止服務規律の整備、従事者研修、児童等・保護者への周知
② 早期把握日常の観察・面談、相談窓口の設置と外部窓口の周知
③ 調査おそれや事実の把握時に、児童等の心情に配慮しつつ事実確認
④ 防止措置・保護支援配置転換等による接触の回避、被害児童等の保護と支援

出典:施行ガイドライン Ⅵ.安全確保措置/義務事業者用準備ガイド Ver.1.0

義務対象・認定対象の主な違い

こども家庭庁公表資料に基づく比較(令和8年8月21日時点)
論点 義務対象事業者
(学校設置者等)
認定対象事業者
(民間教育保育等事業者)
根拠条文 法第2条第3項 法第2条第5項
制度への参加 強制。施行日から当然に義務が発生 任意の認定申請。認定を受けると義務が発生
手続の開始時期 GビズID取得は令和8年4月末まで。事業者情報は4〜7月の指定期間に事前登録 認定申請は令和8年12月25日から可能
手数料 なし 1事業あたり3万円。事業ごとに申請が必要で、更新はなし(国・地方公共団体の単独申請等は対象外)
現職者の犯罪事実確認期限 施行時現職者は令和11年12月24日まで(申請時期は分散) 認定時現職者は認定日から1年を経過する日まで
新規従事者の確認期限 当該業務の従事開始日まで 当該業務の従事開始日まで
再確認の周期 前回確認日の翌日から5年を経過する日の属する年度の末日まで 同左
研修の受講期限 施行時現職者は原則として施行前まで 認定時現職者は認定申請前まで
事業者マーク 法定事業者マーク 認定事業者マーク
固有の手続 年1回の定期報告。教育委員会は施行時現職者の工程表を令和9年1月中旬までに作成 共同認定、犯罪事実確認完了の届出、変更の届出、廃止の届出

※横にスクロールしてご覧いただけます。

出典:こども性暴力防止法施行ガイドライン(令和8年1月9日策定・令和8年2月10日更新・こども家庭庁)/こども性暴力防止法に関するQ&A(令和8年4月22日)4-2、4-3、4-5、4-6、4-7、5-11、6-6/事業者向けチェックリスト(令和8年4月23日更新)/義務事業者用準備ガイドVer.1.0(令和8年7月22日)・同(参考資料)(令和8年8月10日)

押さえておきたい基本用語

「児童等」とは誰を指しますか

次の3類型です(法第2条第1項)。

①幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・幼保連携型認定こども園に在籍する幼児・児童・生徒/②①以外の18歳未満の者/③高等専門学校の第1学年から第3学年、または専修学校(高等課程)に在学する者

「特定性犯罪事実該当者」とは、どのような人ですか

特定性犯罪で有罪判決を受け、次の期間内にある者です(法第2条第8項)。

・拘禁刑の実刑:刑の執行終了等の日から20年を経過しないもの
・拘禁刑の執行猶予:裁判が確定した日から10年を経過しないもの
・罰金刑:刑の執行終了等の日から10年を経過しないもの

窃盗罪など特定性犯罪以外の罪、および不起訴・示談となった者は該当しません。なお特定性犯罪には、こどもに対する犯罪だけでなく成人に対する犯罪も含まれます。

犯罪事実確認の対象となる従事者は、どう決まりますか

業務の性質が支配性・継続性・閉鎖性の3要件をすべて満たすかで判断します。教員や保育士はその性質上、必ず対象になります。

一方、事務職員や送迎バスの運転手などは、個々の業務実態に応じて判断します。雇用形態や雇用契約の有無を問わず、短期間の労働者も対象になり得ます。

「不適切な行為」とは何ですか。定めることは義務ですか

それ自体は児童対象性暴力等に該当しないものの、業務上必ずしも必要とは言えず、継続・発展することで性暴力につながり得る行為をいいます。SNSでの私的なやり取り、私的端末での撮影、二人きりで私的に会う、不必要な身体接触などが例示されています。

ただしこれらは一律に不適切と判断されるものではなく、事業内容・こどもの発達段階や特性・現場の状況によって変わります。現場の従事者とコミュニケーションを図り、過度な萎縮につながらないよう、事業の実態に即して各事業者が範囲を定める必要があります。

認定を受けるメリットは何ですか

認定事業者マーク(こまもろうマーク)を事業広告等に表示でき、こども・保護者・求職者に対し、法に基づく取組を行っていることを周知できます。また認定事業者情報の一覧がこども家庭庁のウェブサイトに掲載されます。

出典:こども性暴力防止法に関するQ&A(令和8年4月)2-1、2-3〜2-5、2-9〜2-11、3-12、4-1/義務事業者用準備ガイドVer.1.0

一次資料へのリンク集

当ポータルの記述は、すべて以下のこども家庭庁公表資料に基づいています。実務判断の際は、必ず一次資料の原文をご確認ください。

法令

ガイドライン・Q&A・チェックリスト

ひな型・研修教材

一次資料の更新にご注意ください

こども家庭庁の公表資料は、施行に向けて頻繁に更新されています(例:施行規則は令和8年8月5日更新、義務事業者用準備ガイド(参考資料)は令和8年8月10日版、横断指針は令和8年8月21日更新)。 当ポータルの記載内容は令和8年8月21日時点で公表されている資料に基づくものです。実務判断に際しては、必ず上記リンク先で最新版をご確認ください。

制度対応を「規程と運用」に落とし込むところまで、伴走します

この法律への対応は、就業規則・服務規律の改定、懲戒事由の設計、研修体制の構築、情報管理規程の整備といった、 労務管理そのものの問題に直結します。保育・教育分野を専門とする社会保険労務士が、 対象区分の整理から規程整備、研修設計までご支援します。

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